JustoFit
ユニット

JustoFitチュートリアル

シンプルなInDesign文書を使ってJustoFitを操作してみましょう。
JustoFitの自動組版調整や相互参照機能の理解に役立つことと思います。

●使用するファイル

チュートリアルに使用するファイルは2つあります。

●ファイルの内容

JustoFitをインストールしたInDesign CS2でチュートリアルファイルJustoFit_tutorial.inddを開きます。
このファイルのボディページとペーストボードにタグ付きフレームがあります。
ボディページ上のフレームには、XMLタグの付いたテキストがベタで流し込まれています。

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ペーストボード上のテキストフレームにはxhtml:styleというXMLタグが付いています。このXML要素はInDesign文書のXML構造の中にあり、JustoFitはその内容(文書の組版ルール)に従って書式設定や組版調整を行います。

以下のSTEP 1から3のチュートリアルは、ペーストボード上にあるテキストフレームの内容をすべて削除するところからスタートします。

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注:実際には冒頭の4行は残しておいてください。文書内容に関する大きなくくりとなる要素をブロックレベル(前後で改段落させる)とする設定です。

doc, clause, subclause
{
	display:block;
}

STEP 1と2が終わるとJustoFit_tutorial.inddは次のように組版されます。

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では、xhtml:styleタグが付いたテキストフレームに組版ルールを記述していきましょう。
以下、①や②の手順ごとに、ルールを記述したらJustoFitの「段落メタ」パネルのメニューで「文書のメタ書式を適用」コマンドを選択し、設定した書式が適用される様子を確認してください。

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STEP 1 XML要素に書式を設定する(チュートリアルファイル1ページ目)

p要素(本文)に段落スタイルbodyを適用しましょう。また、要素のボックス種別をブロックレベルに設定し、要素の前後に改段落が入るようにしましょう。

p
{
	display:block;
	-un-pstyle:"body";
}

◎上記ルールの適用結果

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②一番大きな見出しに段落スタイルhead1を適用しましょう。不要な改段落が入らないよう、ボックス種別はインラインに設定しましょう。

doc > head
{
	display:inline;
	-un-pstyle:"head1";
}

◎上記ルールの適用結果

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③二番目の見出しに段落スタイルhead2を適用しましょう。ボックス種別はブロックレベルとして前後に改段落が入るようにしましょう。

clause > head
{
	display:block;
	-un-pstyle:"head2";
}

◎上記ルールの適用結果

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④三番目の見出しに段落スタイルsubheadを適用しましょう。不要な改段落が入らないよう、ボックス種別はインラインに設定しましょう。

subclause > head
{
	display:inline;
	-un-pstyle:"subhead";
}

◎上記ルールの適用結果

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⑤箇条書きのlist要素に対して、ボックス種別をブロックレベルに設定しましょう。また、箇条書きの中のそれぞれの項目となるitem要素(list要素の子要素)では、::before擬似要素を使って行頭にナカグロとタブを生成させましょう。そしてボックス種別をブロックレベルに設定し、段落スタイルlist_itemを適用しましょう。

注:タブはキーボードのTabキーを押して入力します。

list
{
	display:block;
}
list > item::before
{
	content:"・ >> ";
}

list > item
{
	display:block;
	-un-pstyle:"list_item";
}

◎上記ルールの適用結果

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STEP 2 オーバーセットしたセルを調整する

①表組みの中のオーバーセットしたセルに対し、長体をかけたり、文字サイズを小さくしたりして、あふれた文字がセル内に収まるよう調整を行いましょう。
下記のルールでは、まず文字に80%まで長体をかけ、それでもまだ収まらないようなら文字サイズを小さくします。

.-un-p.cell:-un-turn(1):-un-in-overset-cell
{
	-un-font-stretch-step:-2%;
	-un-min-font-stretch:80;
}
.-un-p.cell:-un-turn(2):-un-in-overset-cell
{
	-un-font-size-step:-1%;
	-un-min-font-size:4;
}

◎上記ルールの適用結果

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STEP 3 オーバーセットしたテキストフレームを調整する
(チュートリアルファイル2ページ目)

JustoFit_tutorial.inddの2ページ目には、オーバーセットしたテキストフレームが並んでいます。このオーバーセットを解消する機能を使ってみましょう。

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①段落スタイルbody_flowが適用されている段落が存在するテキストフレームがオーバーセットしている場合に、文字に長体をかける設定です。

.-un-p.body_flow:-un-in-overset-story
{
	-un-font-stretch-step:-2%;
	-un-min-font-stretch:70;
}

◎上記ルールの適用結果

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②段落スタイルbody_flow1が適用されている段落が存在するテキストフレームがオーバーセットしている場合に、文字サイズを小さくしてテキストフレームのオーバーセットを解消する設定です。

.-un-p.body_flow1:-un-in-overset-story
{
	-un-font-size-step:-1%;
	-un-min-font-size:4;
}

◎上記ルールの適用結果

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③段落スタイルbody_flow2が適用されている段落が存在するテキストフレームがオーバーセットしている場合に、文字の行送りを小さくする設定です。

.-un-p.body_flow2:-un-in-overset-story
{
	-un-line-height-step:-1%;
	-un-min-line-height:10;
}

◎上記ルールの適用結果

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④そのxhtml:class属性の値がframe2であるテキストフレームがオーバーセットしていた場合、テキストフレームを上方向に拡大します。

.-un-s.frame2:-un-overset::-un-first-frame
{
	-un-align-border-top-step:0.5mm;
	min-height:100mm;
}

◎上記ルールの適用結果

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⑤そのxhtml:class属性の値がframe3であるテキストフレームがオーバーセットしていた場合、テキストフレームを下方向に拡大します。

.-un-s.frame3:-un-overset::-un-first-frame
{
	-un-align-border-bottom-step:0.5mm;
	min-height:100mm;
}

◎上記ルールの適用結果

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⑥そのxhtml:class属性の値がframe4であるテキストフレームがオーバーセットしていた場合、テキストフレームを左方向に拡大します。

.-un-s.frame4:-un-overset::-un-first-frame
{
	-un-align-border-left-step:0.5mm;
	min-height:100mm;
}

◎上記ルールの適用結果

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⑦そのxhtml:class属性の値がframe5であるテキストフレームがオーバーセットしていた場合、テキストフレームを右方向に拡大します。

.-un-s.frame5:-un-overset::-un-first-frame
{
	-un-align-border-right-step:0.5mm;
	min-height:100mm;
}

◎上記ルールの適用結果

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STEP 4 相互参照を使う(チュートリアルファイル3ページ目)

●相互参照を設定する

チュートリアルファイルJustoFit_tutorial.inddに相互参照を設定してみましょう。参照先は同一ファイル内にします。

①ストーリー内にカーソルを置きます。

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②「生成内容スタイル」パネルで「heading_and_page」をクリックします。

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すると、カーソル位置に仮テキスト「** ページの「*****」」が挿入されます。

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③チュートリアルファイルの1ページ目を表示させます。

④一番大きな見出しの「基本動作」の段落にカーソルを置き、「生成内容スタイル」パネルの「参照」ボタンをクリックします。

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仮テキストだった部分が参照先のページ数と段落の文字に置き換わりました。

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注:別ファイルに相互参照先を設定する場合も手順は同じですが、相互参照を設定したら、参照先となるファイルを保存してください。

●相互参照スタイルを変更する

相互参照の適用済みスタイルを変更してみましょう。

◎参照元

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◎参照先(JustoFit_tutorial_ref.indd)

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①相互参照にカーソルを置きます。

②「生成内容スタイル」パネルに表示されているスタイルからスタイルを選択します。

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すると、次のようにスタイルが切り替わります。

◎page

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◎heading

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◎heading_and_page

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◎see_heading_and_page

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●相互参照を更新する

参照先の文字を変更しても、それが参照元に正しく反映されることを確認してみましょう。

①JustoFit_tutorial_ref.inddにある参照先段落「生成内容/相互参照を更新する」の「する」を削除します。

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②JustoFit_tutorial.inddのウィンドウに切り替えたあと、「生成内容スタイル」パネルのメニューで「更新」コマンドを選択します。

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相互参照が更新されました。

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終わりに

これでこのチュートリアルは終わりです。
JustoFitにはほかにもさまざまな機能があります。使用説明書でお確かめになってください。

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